2017.07.10授業レポートUP
先生: 瀬川芳孝さん
加東市やしろ国際学習塾にある茶室「三草庵」で、北はりま大学 6月の授業を開催しました。
梅雨空の下に似合う、趣きのある会場の中、5名の参加者のみなさんが、世界にひとつだけのミニオカリナを作りました。
早速、先生の瀬川さんから制作工程の説明を聞き、実際に作業に入ります。
今日の工程は、オカリナの形を作成し、ヤスリで削って仕上げるという、素焼きの直前までの作業となります。
素焼き〜釉薬かけ〜本焼きまでは瀬川さんに託すことになり、出来上がりは約2ヶ月後の予定です。
はじめに、土の塊を叩きながら伸ばして3mm程度の厚さにし、木型を使って土を型取りします。
木型に沿うように余分な土は削ぎ落とし、ぷっくりとした小舟のようなオカリナの胴体部分を2枚作ります。
土の厚さが薄すぎる場合は、もう一度型取りし直し、薄くなりすぎないように気をつけます。
スプーンの背などで形をならし、整えた後、先ほどの胴体部分1枚に、吹き口となる土を加え、その上に小さな木ベラを乗せ、更に上に土を重ねて、吹き口の穴ができるように作っていきます。
オカリナの大まかな形が出来ました。
さらに余分な土を削ぎ落とし、オカリナの形により近づけます。
木ベラは挿したままの状態で形を整え、ドライヤーで軽く乾燥します。
簡単なようで、とっても難しい作業。ここまで、すでに1時間が経過していました。
乾燥している間に、釉薬の希望の色を見本から選びます。
どの色もとても鮮やかで素敵なので、迷います。
さて、ここからが更に難しい作業、歌口と呼ばれる部分の仕上げです。
この歌口がうまくできないと、きれいな音が出ません。
木ベラを一度抜き、歌口の穴を開けます。
木ベラを再度差し込み、木ベラに合わせて余分な土を削りながら、すり鉢状になるようにエッジを作ります。
裏側も、歌口周辺の土を削り、吹いた時に空気が胴体に通りやすいように、余分な土は削っていきます。
一度吹いてみます。
ここで、ピーッと鳴らなかったら、引き続き削ります。
直ぐに鳴った人、一度鳴って、また鳴らなくなった人などがいて、みなさん必死に吹いておられました。運命のわかれ道です!
無事に全員、音が鳴りました!
鳴る度に、やったー!という声が飛び交います。
いよいよ最終段階です。
もう一枚の胴体部分にも指穴を開け、2枚の接合部分にドベ(土を水でといてドロドロにしたもの)を塗り、合わせて接着します。
ヒモ通しの輪を作り、接合部分が目立たないように指でならし、ヤスリで削るなどして形を整えれば完成!
少し予定時間をオーバーしましたが、無事にみなさん完成されました!
保護者の方付き添いで小学生のお子さま2名に参加いただきましたが、難しい作業を難なくクリアされ、最後には参加していたスタッフよりも上手な出来栄えで完成されていました。
一生懸命ものづくりをすると、完成した時の喜びもひとしおですね。
また、参加された方からは、オカリナが自分で作れるなんて思ってもみなかった!という嬉しいご意見もいただき、スタッフとして、北はりま大学でしかできない貴重な体験や学びを、多くの方にお届けしていきたい、と改めて決意した一日となりました!
さて、今回の授業の様子が、なんと加東市のケーブルテレビで放送されるということです!
予定では7月13日から4日間放送されます。加東市内の方、ぜひご覧ください。
(授業レポート:笹倉/写真:伊藤・笹倉)