北播磨の場所イラスト

北はりま大学

repo_goto_01

2015.12.09 レポートUP
先生:ごとうみのるさん

来年の年賀状は手書きの「書」を添えて。
(杉原紙の紙すき体験付き)

そろそろ、年賀状の季節。
お正月に郵便屋さんのバイク音が聞こえるとワクワクするのは私だけでしょうか?(笑)

近年は印刷したものやパソコンで作られたものが多くなりましたが、手書きのメッセージが一言添えてあるだけでも、随分印象が違いますよね。
でも、書くときには「キレイに」と身構えてしまい、チョット億劫になりがちです。

…ということで、今回の授業では書家のごとうみのるさんにその手書き部分にどう「味」を出すのか、ポイントを教わりました。

《授業概要》
今回の「教室」、みのる庵(仮称)のすぐ裏手には「杉原紙研究所」があります。
そこで紙すきを体験し、自分で漉いた紙に清書しました。

《紙すき体験》
1.所員さんに説明を受けながら、まずは白い紙を漉きます。
2.お好みで思い思いの色付けをします。
白いままでシンプルに仕上げる人、様々な色を混ぜてカラフルにする人、個性様々です。

repo_goto_02

《文字の練習》
1.ごとう先生に「ポイント」を教わる前に、まずは今の自分の文字を書きます。
半紙に「ありがとう」と書きました。
2.ごとう先生から「遊書」のポイントを3つ教えて頂き、そのポイントを踏まえて半紙に何度も「ありがとう」の文字を練習します。
「遊書」とは、学校などで習う「習字」とは全く別物で、書く事を自由に遊ぶ、そんな「書」のかたちです。

repo_goto_03

3つのポイントはごとう先生に習った方だけのヒミツです。
シンプルだけど実践するには案外難しいものでした。
文字に丸みを持たせるのが難しいと感じる方、太い線が難しい方、細い線が難しい方…。
難しいと感じる部分も人それぞれです。

3.今度は思い思いの文字を半紙で練習します。
練習する文字選びにも個性が出てきました!
和気あいあいとした雰囲気の中にも真剣なまなざしがある、とても充実した時間となりました。

repo_goto_04

repo_goto_05

4.いよいよ清書です。
自分で漉いた杉原紙に、渾身の一言です!
5.最初に書いた文字と比較します。
最初に半紙に書いた「ありがとう」と杉原紙に清書した文字を見比べ、今日の成果を確認しました。

最初の半紙の「ありがとう」と清書の文字を披露しながら、感想を発表して頂きました。
書かれた言葉にも文字にも、それぞれの個性と「味」が出ていたように思います。

repo_goto_06

自分でも満足な作品を仕上げられた方、最初に書いた文字とあまり変えられなかったと感じる方、様々だったようです。
いずれにせよ、堅苦しい書道ではなく、文字とイラストの中間のような感覚で「書」を楽しめたことが一番の成果かも知れません。
これからも気軽に書に親しめるきっかけになったのでは、と思いました。

repo_goto_07

年賀状を書かないという方も増えているかもしれませんが、手書きを添えた年賀状作りにも、是非トライしてみてください。
なかなか会えない友人や知人に思いを馳せる、柔らかなひとときにしてみませんか?

(授業レポート:西山華苗)

2015.11.19