2016.4.2 レポートUP
先生:冨田昌代さん
「ハーブ」と聞いて私がパッと思い浮かぶのは、ハーブティーでした。
次に、ラベンダーやミントなどが植わった洋風の庭が頭に浮かび、アロマオイルやアロマキャンドルなども関係ありそうかな、と連想しました。
ところが…!
授業を受けて驚きました。思っていた以上に多くのものが「ハーブ」だったのです。
ーハーブとはー
「ハーブ」とは広い意味で「人間の暮らしに役立つ自生植物」だそうです。
野菜やお米などの穀物は品種改良が重ねられており、ハーブとは区別されますが、ほとんどの植物がハーブということになります。
ちなみに語源はラテン語の「草」を表す単語「Herba(ヘルバ)」だそう。
ー活用法ー
観賞用として楽しんだり、料理の風味付けやサラダなど食用にしたり、香りを楽しんだり、健康管理の為に用いたり…と多岐にわたります。
1種類のハーブを違う用途に使ったりもします。
例えば、ラベンダーは観賞用としても有名ですが、香りによる効能に着目したアロマテラピー(芳香療法)にもよく利用されます。
料理にローズマリーやタイムなどを使うのはよく知られています。
また、ついつい西洋のものをイメージしがちですが、各地域固有のハーブもあります。
日本古来の物ならシソやワサビ、ショウガ、ニンニクなどもそうです。
雑草だと思っているものも、一般にあまり知られていないだけで、ハーブかも知れません。
その種類が名前を挙げきれるような数ではないと、容易に想像されます。
ーメディカルハーブー
ハーブを健康管理や病気の予防、治療に利用するのが「メディカルハーブ」です。
体にもともと備わっている自然治癒力を助けるために用います。
なんと、現在使用されている医薬品もメディカルハーブに由来するのだとか。
植物に含まれている成分の中から有効なものだけを取り出し、その成分を人工的に合成するなどして生まれたのだそうです。
メディカルハーブとの違いを簡単にまとめると「薬は基本的に1つの症状をピンポイントで治し、速効性がある。メディカルハーブは植物の持つ多くの成分をそのまま利用し、体を本来のバランスのとれた状態にゆっくり穏やかに整えていく。」といったところでしょうか。
また、ハーブ自体の起源は紀元前2000年にも遡るそうです。
古代エジプトには既に700種ものハーブの栽培記録が残されているとか。
漢方よりはるか長い歴史があるのですね。
地域固有のハーブを活かしている、という意味では、独自の考え方で進化していった漢方も中国版メディカルハーブと言えるかも知れません。
ーハーブティーの飲み比べー
冨田さんは様々なハーブティーも作っておられます。
その効能や香り、味などをバランス良く配合するのは至難の業。
それゆえ、配合されている種類は公開しておられますが、比率は企業秘密。
その貴重なハーブティーを、おいしい淹れ方や効能などの説明を聞きながら飲み比べさせて頂きました。
リラックス効果のあるもの、便秘を防ぐもの、美肌効果のあるものetc…
味や香りも、甘いもの、スッキリしたもの、ほうじ茶のようなものと様々でした。
また、デトックスウォーターも試飲させて頂きました。
ミネラルウォーターに野菜や果物を入れ、数時間置けばできるそうです。
水に野菜や果物の成分が溶け出すそうで、食事で摂りきれない栄養を補う良い方法だと思います。簡単に作れるのもありがたいです。
今回はグレープフルーツとキュウリ、防腐効果のあるローズマリーが入れてありました。
「キュウリの飲み物!?」と初めは少し勇気が要りましたが(笑)、グレープフルーツの風味でおいしく頂けました。
私はむくみが酷いので夏場の飲み物をこれに替えると良いかも、と思いました。
キュウリのむくみ解消効果が期待できそうです。
ー授業を終えてー
薬は効能が強い分、副作用も気にります。
メディカルハーブ、漢方、薬。それぞれの長所と短所を捉えた上で上手に取り入れたいものです。
私自身は、普段はメディカルハーブで体調を整え、大きく調子を崩したり症状が酷いときなどに薬を使うのが良いかな、と思いました。
(授業レポート文:西山/写真:伊藤)